2012年10月15日月曜日

13' Draft Watch - Boston's Strategy ver.1

ドラフトまではまだまだですが、せっかくプロテクトされた全体#7という高順位ピックがありますし、現時点でのBOSのドラフトに関して個人的な好みの選手のリストアップでも。まだFAも全く決まっていない状況で、確定にはほど遠いですが、現時点でのBOSのスロットボーナスプール総額は、約$6.34Mで、昨年より$0.5Mほど少ない。

PapiとRossの再契約が濃厚で、サプリメンタルピックの可能性はほとんどなく、これよりも増える可能性は極小。全体#7ということで、それなりのボーナス要求のある選手をピックするだろうし、ある程度上位集中型のドラフトになりそうな気はします。


[13' Boston's Strategy]

1st round (#7)
Ideally - Clint Frazier (HS-OF)
Other Favorite - Mark Appel (Sr.-RHP), Ryne Stanek (Jr.-RHP), Austin Meadows (HS-OF)
Realistically - Jonathan Crawford (Jr.-RHP), Bobby Wahl (Jr.-RHP), Kohl Stewart (HS-RHP), Trey Ball (HS-LHP/OF), Kris Bryant (Jr.-3B/1B), Oscar Mercado (HS-SS), Austin Wilson (Jr.-OF)

終盤の連敗と、TORやKCの予想外の健闘で、最終的にドラ1は、予想以上の高順位である全体#7となった。このピックはFAの補償に対してプロテクトされており、確定したピックとなっている。これからドラフトまでにまだまだ入れ替わるだろうが、現状確定とまでは言えないものの、Mark Appel、Ryne Stanek、Sean Manaea (Jr.-LHP)、Kris Bryant、Austin Meadows、Clint Frazier、Austin Wilsonの7人が、MockやProspect Ranking上位の常連となっており、基本的にはこの中から1人を選べば良いかと思う。

この7人の中で、BOSのニーズも踏まえれば、できればフロントライン級のスタッフを持つ、Appel、Stanekの両右腕か、5ツールCFタイプのMeadows、Frazierが個人的には最も望ましい選択肢。ただ現実的に、現状で投手の2人とMeadowsはTop 5から漏れることはないと考えられており、特に近年、ドラ1上位でカレッジ投手が早めにピックされていることを考えると、投手の2人はほぼ可能性はゼロ。

となれば、自分的にはベストセレクションはFrazierとなる。Meadowsの方が体格で勝っており、多くのサイトで評価がやや高いが、スウィングスピードに勝るFrazierを推すサイトも見るし、どちらにせよ滅多に得られない、真の5ツールCFということで、投手不足というBOSのニーズを踏まえても、残っていれば是非とも指名してもらいたい。

この4人が獲られていた場合は、Top 7の内の他の選択肢となる。ManaeaはAppelやStanekがTop 3で消えそうな現状で、それに次ぐ投手として、全体#7まで残ると思えないが、個人的にはややアームスロットの低さとセカンドピッチ以降の未熟さが気になる。彼が#7に残った場合は、上に挙げた7人以外の選手と天秤にかけ、熟考の上で指名を行ってもらいたい。

Bryant、A. Wilsonの2人に関しては、優れたパワーを持ち、トップクラスのカレッジヒッターということで、#7でも妥当な選択肢に思える一方、わずかに残念という感情もある。Bryantは、BOSに入団するなら、将来的には1Bで考えられそう。BOSは現在、確たる1Bの未来構想が描けておらず、ポジション的にはよくフィットするが、1Bというポジションで違いを生み出せるほどのレベルに達するかという意味ではやや疑問も感じる。

A. Wilsonに関しては、ポテンシャルの大きさは感じるが、RFということで、比較的埋めやすいポジションではあるし、BOSにも既にBrentz等、それなりの候補を抱えている。加えて、カレッジ選手としては比較的粗削りで、ポジションを考えてもリスクも高めだ。

上記の7人に割って入る可能性のある第2グループとしては、現在はJonathan Crawford、Bobby Wahl、Kohl Stewart、Trey Ball、Colin Moran (Jr.-3B)、Oscar Mercadoらが考えられる。また現状で確定していないが、14年クラスの予定だったDrew Ward (HS-SS)が、GEDを取得して、13年に割って入ってくるという話も。ドラフトポジションに関しても評価が分かれる選手だが、頭には入れておきたい。

この中で、パワー面に難のあるMoranはポジション的にもあまり魅力がない。Mercadoに関しても、SSに残れる守備力と言うことで、希少価値は高いが、パワー面の評価を大きく伸ばさない限り、昨季SSを多く獲得したBOSにはフィットしづらい。Ballも伸びしろは魅力ではあるが、現状のスタッフでは、上記の7人を差し置いて指名するほどではないかと思う。

本格派投手が欲しいということも考えれば、残りの右腕3人は可能性があるだろう。個人的にはCrawfordはやや体格が小さめで、チェンジアップが伸びない限り、リリーフの可能性も高く、あまり好みではないが、スタッフは無視できないものがある。

Wahlは、体格・球威を備え、個人的な好みの選手。ただ最速97 mphとは言え、常時は92~93 mphというところで、フロントライン級とまでは言い難いか?平均球速やチェンジアップの伸び次第ではもちろん考慮することになるだろうが。

K. Stewartは上限、現時点でのスタッフ共に申し分なく、現状のTop 7以外では、最も魅力的に映る。ただ2スポーツコミットの強さもあり、ボーナス要求の高さはややネックとなる可能性も。#7でも下手すりゃオーバースロットを要求されかねないし、サプリメンタルピックが多分ないであろうBOSにとっては、そうなると少し厳しい。まぁスロット提示を蹴られて、Tyler Beede (Vanderbilt, So.-RHP)がドラフトに出てくる、14年に上位ピックがあるというシナリオも嫌いではないが。


2nd round (#44)
Favorite - Karsten Whitson (Jr.-RHP), Kevin Ziomek (Jr.-LHP), Zack Collins (HS-C/1B), Dominic Smith (HS-1B/OF), Rowdy Tellez (HS-1B), Ryan Boldt (HS-OF)

今季からのFA補償システムを完全には理解していないが、ある程度以上のランクのFAと契約すると、BOSの場合、ドラ1がプロテクトされているので、ドラ2が消失することになるかと思う。未だに13年にPOに向けて争うかどうかについて、GMがはっきりとした方針を出していないし、歯切れの悪い時点で、もう1年再建期を想定しているんではないかとも思うが、SP、1B等ポッカリ穴の開いたポジションがある現状で、FAで誰も獲らないというのも少し考えづらい気もする。育成からの立て直しを考えているだろうし、ドラ2と言えど失えば痛いというのはわかっているだろうが、ドラ1がプロテクトされているということで、強気になる可能性もある。

ということで、このピックが本当にあるかどうかはまだわからないが、あるのであれば、やはり投手へのニーズが大きい。特に上で書いた理想シナリオのように、ドラ1でFrazierのような野手をピックした場合は、かなりの確率で投手ということになるだろうし、その場合はカレッジ投手の可能性が高くなる気がする。今季の補償システム上、ピック順位はあまり下がらないと思うので、例年ならサンドイッチピック中盤くらいまでに消えそうなレベルのカレッジアームが残っている可能性がある。個人的に気になる名前としては、Karsten Whitson、Kevin Ziomekあたりが挙げられる。

Whitsonはフロントライン級になってもおかしくない、球威と体格を持つHigh Ceilingな選手だが、如何せん12年は健康面に悩まされていて不安定だった。元々の期待度が期待度だけに、今でもドラ1中位~下位の予想が多いが、13年もストラグルするようなら、このあたりまで残ってもおかしくはない。人数的には昨季多くの投手を獲ったBOSだし、ややリスクは高くてもドラ2で、Whitsonの可能性を手に入れられるなら面白いと思える。

一方のZiomekはMasachusetts州出身という贔屓目もあるが、三振を獲れるスタッフを持つ左腕ということで、即戦力として期待できるし、最悪でも現状傘下に欠けている、後ろを任せられる左腕リリーフということで、ニーズにフィットしたHigh Floor選手と思える。昨季Brian Johnsonを獲りはしたが、バランス的にはまだ左が欲しいところ。現在の評価ではドラ1には少し届かないくらいで、この位置なら悪くないかと思う。

逆に、ドラ1が投手だった場合は、野手の最大のニーズである1Bを中心として、High Ceilingな野手を指名してみても良いかもしれない。1Bに拘るなら、Dominic Smithか、Rowdy Tellez。あとは現在は捕手だが、1Bに移ると見られるZack Collinsあたりが候補だろう。1B以外では、投手よりも重視したいポジションは少ないが、打てるCFは貴重だし、Ryan Boldtあたりが残っていれば指名してもおかしくはない。


3rd round (#81)
Favorite - Keegan Thompson (HS-RHP), Chris Oakley (HS-RHP), Trevor Clifton (HS-RHP), Rob Kaminsky (HS-LHP)

ここもFAとの兼ね合いもあるが、上2つが野手とカレッジ投手の組み合わせなら、ここではHigh Ceilingな投手が欲しいところだろう。まだあまりリストアップし切れていないが、イメージとしては昨季のButtreyのように、多少下のラウンドを削ってでも、スリップしてきたHigh Ceilingな高卒アームを狙いたい。

現状でドラ1下位でぼちぼち名前が挙がる選手の内、誰かが落ちてきてくれればな~、ということで、上の4人の名前を挙げてみた。中でも近隣New Jersey州出身のRob Kaminskyは、体格、速球のムーブでやや疑問を持つスカウトもいるそうだが、コマンドの洗練度合いと素晴らしいハンマーカーブの持ち主で、スリップしてくれば、是非狙いたい。

あとはKaminskyと同じくNew Jersey州出身で、巨大な体格を誇るChris Oakleyは、体格の割にはモーションも安定していると評判。他にも、高校生としては体格・球威などのバランスが良い、Keegan ThompsonやTrevor Cliftonに少し注目している。


4th round to 40th round

昨年はドラ4のButtreyまでHigh Ceilingな有望選手を、ドラ5、6で、値段はそこそこ安めながら、Prospectと言ってもおかしくないダークホースタイプのカレッジ投手を、ドラ7~10でボーナスを浮かせる目的で、カレッジのSeniorを中心にロスターフィラーをそれぞれピックした。またドラ11以降では、ダメ元の高校生と、$100K前後で契約できる可能性のあるソリッドなカレッジ選手、あとは、フットボールをメインでプレーする選手をボーナス狙いで指名。

ドラ2や3があるかにもよるが、基本はこの路線を13年も踏襲するかと思う。現時点ではまだ特に名前を挙げるような選手は少ないが、Seniorということで、Brandon Thomas (Georgia Tech, Sr.-OF)、L. J. Mazzilli (Connecticut., Sr.-2B)あたりは少し注目している。またローカルボーイということでは、Mazzilliや、Mike Yastrzemski (Vanderbilt, Sr.-OF)、Ryley MacEachern (HS-RHP)あたりの指名も期待したいところ。

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