2012年5月30日水曜日

12' Draft Watch - Boston's Strategy

いよいよドラフトまであと1週間となりましたので更新してみました。これはBOSの各ラウンドでどんな選手を獲って欲しいか、個人的な希望の指名戦略を書いたものです。昨年は同じようなスレッドで、BarnesとSwihartが理想と書いてたらホントにそうなりました。特にBarnesは直前情報でも、Gerrit ColeらがピックされていたらKCが#5で指名すると言われていたにも関わらず見事に#19で指名できました。今季も今のところ難しそうですが、ゲンを担いでGavin Cecchiniをファーストピックの理想チョイスに選んでいます。(BOSの各ポジションごとにニーズ分析はこちら)。


[12' Boston's Strategy]

1st round (#24)
Ideally - Gavin Cecchini (SS)
Other Favorable - Chris Stratton (RHP), Andrew Heaney (LHP), David Dahl (OF)
Realistically - Chris Beck (RHP), Zach Eflin (RHP), Walker Weickel (RHP), Ty Hensley (RHP), Lucas Sims (RHP), Matt Smoral (LHP), Stryker Trahan (C), Joey Gallo (1B/3B/RHP), Richie Shaffer (3B/1B), Addison Russell (SS/3B), Tanner Rahier (SS/3B), Victor Roache (OF), D. J. Davis (OF)

BOSの最大のニーズは投手であることは言うまでもないトップピックはプレミアムな投手に行くというのが基本路線だし、自分的にもそれに異論はない。ただ唯一の例外はGavin Cecchiniが残っていた場合。SSに残れると言われる選手の中では非常に優れたパワーポテンシャルを持ち、打力に優れたSSの少ないBOSへもよくフィットする。とは言え、多くの予想ではTop10を少し過ぎたくらいから、落ちても#17辺り。STLやTORのように複数のピックがあってSSを欲しがっているチームが見逃す可能性は小さい。

その他野手で落ちてくる可能性のある中ではDavid Dahlは可能性は低いが、攻守に優れたオールラウンダーで、BOSのニーズどうこうではなく、もしも指名できれば大きなスティールになる。 他ではRichie Shafferなども残っていれば、本来はもっと上位にランクされる選手だけに悪くはないが、BOSの3Bの層は厚いだけにややフィット感に乏しい。

Addison Russellは最近守備面の評価を上げており、Gav. Cecchiniが残っていなければ考えてもいいが、絶対にM-IFに残ると考えているならともかく、現状では3Bになる可能性が半分近くあり、そうであれば#24では投手を優先したい。最近再び評価を上げているTanner RahierにしてもSSに残れないならニーズとしては弱い。3BはMiddlebrooksで数年まかなえそうだし、すぐに3Bに移るなんちゃって高校生SSはここでは必要ないと思う。

あとはケガはあったが、本来はTop10に匹敵する実力を持つVictor Roacheは、最近はドラ1後半と言われているので、獲るならここか?パワーヒッティングOFは右打ちより左打ちの方がフィットはするし、獲るにしても#31か#37まで残っていれば、というカンジの方が好みかも。

BOSが好んでいると言われるJoey Galloも再び上昇傾向で、そのパワーは魅力だが、三振が非常に多い点は不安。ポジション的にも、左打ちなので、OF辺りでプロジェクションしてもいいし、1Bも薄いが、彼の価値が最大となる3Bはニーズが薄い。#24はGav. Cecchiniが残っていれば彼、そうでなければ投手というのが自分の考え。

投手であれば、フロントラインクラスのポテンシャルを持つ高校生が残っていればともかく、そうでなければどちらかというとカレッジの方に傾いている。個人的に気になる高校生アームはZach Eflin、Walker Weickel。いずれも優れた体格とアームの強さを兼ね備えた選手で、どちらもやや評価を下げているが、残っていれば考えてもいい。

もう1人、通常であればもっと上位にいくであろうMatt Smoralも残っていれば考えられるが、ケガがあったし、個人的にはやや不安視している。Ty HensleyやLucas Simsもドラ1後半で名前が挙がる選手で、特に体格が良く、Matt Cain (SF)のようなワークホースになると言われるHensleyも魅力的だが、どのみちBOSがトップピックで高校生アームに行く可能性は低めかも。

順位相応か、それよりわずかに上というくらいのカレッジ投手で、個人的に好みなのは、Chris Beck、Andrew Hearney、Chris Strattonというところ。後の2人は評価を伸ばしている選手で、もう少し上でピックされている可能性もかなり高いが、どちらも成熟した投手で、伸びしろは小さめだがHigh Floorだ。

一方、Beckはシーズン前はTop10前後の評価を受けていたが、スタッフが少し落ちているのと、ややコマンドで苦しんでいることから順位を落としている。ただ、90 mph中盤に届く球威に、スライダー・チェンジアップもいずれもしっかりしたポテンシャルがあり、コマンドが戻れば、カレッジ投手にしては伸びしろは大きい。

今季もK/9、K/BBなどは悪くないし、ここでスロットそこそこでしっかりしたカレッジの投手を抑えておけば、以降に2~3ピックでギャンブルしやすくなるという気もする。サンドイッチピックからドラ2くらいの評価になってきてるけど、復活に期待してドラ2の上位までには消える気がするし、BOSがピックしたいなら#31か#37か。


1st round (#31)
Ideally - Victor Roache (OF/1B)
Other Favorable - Zach Eflin (RHP), Walker Weickel (RHP), Lucas Sims (RHP), Ty Hensley (RHP), Addison Russell (SS), Stryker Trahan (C)
Realistically - Chris Beck (RHP), Joey Gallo (1B/3B/RHP), SS Nolan Fontana, Ty Buttrey (RHP)

この辺りでターゲットにしたい選手の筆頭はRoacheか。昨年もTop10クラスという評価を受けていたJ. Bradley Jr.が手首のケガでスリップし、BOSが#40でピックしたが、素晴らしいスティールだった。今季はカレッジバットが薄いこともあり、#40はおろか、ここでも残っているか微妙だが、残ってるならぜひ指名して欲しい。

また、#24が投手(=Gav. Cecchiniは獲れない)ということであれば、Russellをここでピックしても良いかもしれない。それなりにSSに残る可能性もあるし、3Bとしてもしっかりした打力を持つ。2Bとして使っても良いかもしれない。

また捕手のTrahanなど、比較的希少価値の高い選手が残っていれば考えても良い。ポジション的に絶対に必要というほどではないが、なかなか得難いという意味で、トレードの選択肢を増やすという面にもつながる。まぁ彼は最近捕手に残れないと見られることが多いから、そういう意味では微妙かもだが。

他では、SimsやHensleyなど、やはりポテンシャルを秘めた投手はいくらいても良い。特に#24が野手なら、ここでは投手を指名s最近評価を落としているWeickelやEflinもここでピックできれば


Supplemental 1st round (#37)
Ideally - Chris Beck, RHP
Other Favorable - Pierce Johnson (RHP), Pat Light (RHP), Joey Gallo (1B/3B/RHP), C. J. Hinojosa (SS), Rhett Wiseman (CF)
Realistically - Alex Wood (LHP), Hunter Virant (LHP), Duane Underwood (RHP), Mitchell Traver (RHP), Shane Watson (RHP), Jesmuel Valentin-Diaz (SS/2B)

元々はこの辺りで、パワー・スピードを兼備したローカルボーイのRhett Wisemanを希望していたが、J. Bradley Jr.が素晴らしい活躍をしており、CFのニーズは少し下がった。上2つでカレッジの投手をピックしていないなら、この辺りで1枚ピックしても良い。

やや評価を落としているが、個人的にはBeckは好きだし、他ではPierce JohnsonやPat Lightもドラ2では残っていないだろう。Minor校出身の選手で、やや磨かれてない感はあるが、96~97 mphに達する速球を持つLightは、北東部New Jersey出身でもある。

また他で気になる選手としては、上2つのピックでSSを獲っていないなら、C. J. Hinojosaは面白いピックだと思う。肩の脱臼とボーナス要求であまり上位でのピックは考えづらいが、実力的にはトップクラスのSS。打力ではかなり劣るが、SSに拘るならJesmuel Valentin-Diazも考慮するかも。多少早めのピックにはなってしまいそうだが、ドラ2では恐らく残っていない。

あとは逆に上2つのピックがカレッジの選手が多いなら、Hunter Virant、Duane Underwoodら、アームの強さに定評ある若いアームも悪くない。あとはGalloもこの辺りでピックするなら、その素晴らしいパワーの可能性は面白い。しばらく3Bで育てて、現在傘下に少ない左打ちのパワー系OFやA-Gon次第でその後釜にという構想も描ける。


2nd round (#87)
Favorable - Dan Langfield (RHP), Branden Kline (RHP), Nolan Sanburn (RHP), J. O. Berrios (RHP), Edwin Diaz (RHP), Brett Mooneyham (LHP)

ここ数年の傾向から言えば、日をまたいだドラ2で、残っている大物をピックというのが多く、BOSのようにドラ2後半のピックしか持たないチームのピックの前に、1日目からスリップした選手が消えることが多い。そのため基本的には、残っている中でベストという選択をするしかなくなる。

ただ基本路線はやはり投手だろう。上3つのピックでは、投手1-野手2のパターンを基本的に想定しているし、現状のBOSのMinor組織を考えると、例え投手2-野手1だったとしても、投手でも構わないと思っている。イメージ的には、ここは比較的割安で、早めに消えそうな投手をピックしておき、ドラ3で契約の難しさで落ちた選手をスティールするのが良いと思う。

高校生は基本的にあまり考えていないが、Puerto Ricanは概してあまり無茶な要求はないイメージだし、パワーアームのJ. O. Berriosなんかは面白いかも。ただ最近の評価アップから言えば残ってなさそうだが。むしろ同じPuerto RicoでもEdwin Diazの方が個人的には好み。長身で球威は十分。チェンジアップも良く、コミットが弱いのも魅力的。ドラ3でピックできれば最高だが、残っていない可能性が高い。

あとはカレッジでBrett Mooneyhamは残っていれば面白い。Seniorだし、即戦力で先発下位になれそうな選手。リリーフ投手を先発として使うのを好むBOSの傾向から言えば、かつて指名したBranden Klineはアームの強さとブレイキングスタッフを持ち、いずれリリーフとしても悪くない。

小柄で、先発として考えるのは難しいが、Dan Langfieldは評価上昇中のパワーアームで、Massachusetts出身の選手。リリーフでも、と考えるならNolan Sanburnのようなリリーフの即戦力タイプも悪くない。


3rd round (#118)
Favorable - Clate Schmidt (RHP), Kayden Porter (RHP/1B), Ryan Burr (RHP), Daniel Starwalt (RHP), Nathan Kirby (LHP), Rhett Wiseman (CF), Jamie Jarmon (OF), Jesse Winker (OF/1B), Kyle Carter (OF)

オーバースロット契約を狙うなら、この辺りが限界だろう。それだけに、上4つのピックをうまく調整して、ここでスリップした高校生を1人くらい捕まえておきたい。この辺りの高校生投手で、誰が良いかというのは、スカウトでも難しい質問だろうが、体格の良いKayden PorterやRyan Burrなんかは、うまくスタッフを磨けば面白そうだし、残ってないかもしれないが、Clate SchmidtやNathan Kirbyのようなドラ1s~2辺りの選手をうまく拾えれば。

それかOFか。個人的には現在の組織的にはドラ2までは、高校生OFより他のポジションを優先して欲しいと思っているので、この辺りで1人スティールできれば面白い。BOSが興味と言われているJamie JarmonやローカルボーイのWisemanはフットボールもプレーするアスリート系CFで、コミットも強く、ここまでスリップしてもおかしくない。

彼らはAnthony Alfordみたいな、2スポーツのコミットではないし、ノースイーストコネクションでもあるので、ある程度オーバースロットすれば契約できると思う。Jesse WinkerやこちらもBOSが興味と言われるKyle Carterは左打ちでパワーポテンシャルがあり、こちらもニーズ的にもフィットする。


4th round to 6th round
Favarable - Ross Stripling (RHP), Matt Reckling (RHP), Jeff Gibbs (RHP), Damien Magnifico (RHP), Matt Milroy (RHP), John Magliozzi (RHP), Lex Rutledge (LHP)

昨年まではドラ1をやや抑えめで、この辺りでスリップした高校生を積極的に指名し、オーバースロットでスティールするのがBOSの基本戦略であったが、ほどほどの選手ならともかく、BAなどのTop200に入るような選手がこの辺りに残っていても指名は困難だろう。今季のMLBのブルペンの状態を見れば、やはりミドルリリーフなんかは自前でどんどん排出していきたいし、この辺りではカレッジのリリーフ選手などを中心に、即戦力を指名していくのが良いのではないかと思う。

SeniorのRoss StriplingやMatt Recklingなら、多少ボーナスを浮かせられるかもしれないし、この2人はSeniorとは言え、先発下位やリリーフで十分期待できる選手。他では、カナダ出身でニューイングランドMaine大でプレーするJeff Gibbsも長身と最速97 mphの速球は魅力。Massachusetts出身で層の厚いFlorida大で投げているJohn Magliozzも個人的に欲しい選手。

また、残っているかはかなり微妙なところだが、やや評価を落としているLex Rutledgeなどは修正できれば、この辺りで獲るには十分価値がある。最速103 mphの速球を持つDamien Magnificoや、以前BOSが指名したMatt Milroyなんかもうまく磨ければアームの強さはクローザー級。この辺りで、安めのカレッジアームを獲り、セットアップ以上に育てていくのも、今後のドラフトで重視してもらいたい。


7th round to 10th round
Favorable - Matt Price (RHP), Michael Roth (LHP), Sam Stafford (LHP), Stefan Sabol (C), Jayce Boyd (1B), Preston Tucker (1B/OF), Tommy Coyle (2B/SS), Stephen Perez (SS), Reed Gragnani (SS/CF), Evan Marzilli (CF)

この辺もやはり契約を前提とするなら、カレッジの選手が基本となる。ただもう1つ考えたいのは、この辺りで指名した選手とはできるだけスロットより低めで契約したいということ。高校生を指名してもスロットで契約できる可能性は非常に低いし、契約できなければその分がボーナスプールから引かれてしまうし、それはもったいない。

Matt Price、Michael Rothのように、スタッフは平凡だが投球術があり、ひょっとしたらというタイプや、Sam Staffordのようにケガがあって、あまり高額要求されなさそうな選手がいれば狙ってみてもいいかも。

また昨季下位で獲ったShawは、ロスターの穴埋めかと見ていたけど、ここまでのところProspectと呼んで差支えないプレーぶり。カレッジの野手で安めに契約できて、それなりにProspectの可能性を持つ選手も何人か指名しておきたい。

S. Coyleの兄で、M-IFのデプスになれそうなTommy Coyleなんかも個人的には悪くないと思ってるし、多少評価を下げているが、Preston Tuckerは1BとOFを守れ、昨季のシーズン前はドラ1の噂もあった選手。

昨季はSwihart、Weemsと高校生の捕手を2枚獲ったので、今季は捕手を獲るならカレッジの選手か。Luke MaileやStefan Sabolなんかももし残っていれば面白いかも。


11th round to 40th round

新CBAの施行に伴い、今季からRound 50までではなく、Round 40までと指名できる人数が減った。また基本的には各チームの指名順毎に、10巡目までのボーナス総額の合計に基準額が決められているが、11巡目以降で、$100Kを超えた場合は10巡目までの総額にその額が追加されてしまうため、基本的にはこのラウンドでは、$100Kを超える契約はできないと言っても過言ではない。

ロスターフィラーになる選手に加えて、もしかしたら契約できるかもということで高校生も少しは指名していくだろうが、例年のように例え大物がスリップしたとしても指名は困難だろう。スリップしたカレッジ選手や、見逃されがちなMinor校出身の選手たちも狙っていきたい。

2 件のコメント:

jac さんのコメント...

CecchiniはJaysとしても指名したい逸材で、順位とニーズを考慮すれば残っていれば指名にいく可能性が高そうです。

ただ一番気になることとしてはGiolitoがスリップしてきそうなことですね。もし指名できるなら特攻してきそうです。MLB draft comの最新もMockでもGiolitoが予想されているそうで。そうなると流石に補充のきかない21番目でCecchiniは指名しにくいかなあと予想。

いつの間にかもうドラフトまで3週間程度ですね。ピックがたくさんもらえるのはおそらく今年で最後でしょうからしっかりいいドラフトをしてほしいところです。

ララ さんのコメント...

jacさん

あくまでも個人的な希望ですし、Cecchiniは残ってない可能性が高そうです。Deven Marreroが評価を落としているし、PIT-#8なんかも噂もありますが、NYM-#12、TOR-#17、STL-#19辺りが有力に見えます。

Giolitoはどうでしょうね~。ピックが2つあるチームなら指名に行きやすくはなりそうですが、$5Mを要求とか聞いてるし、今回のケガも、今季のドラフトに間に合わせるために、手術を避けたので、近い将来TJを受けなくちゃいけなくなる可能性が高いとも言われてますしね。

TORの#22に関しては、昨季の#21の補償だから、これまでの感覚で言えば、来季は補償がないと思ってたんですが、BAのJim Callisさんが、契約できなかったら来季#23があるとか言ってたので、ちょっと謎です。ただ契約できないと、今季のボーナス総額からそのピックのスロットの額が引かれてしまうので、今季は特に上位は指名した限りは基本的に契約できると見ているとは思います。