2011年12月22日木曜日

Former Sox Prospect Review: Justin Masterson, RHP

今回は、何で今さらというカンジですが、Justin Masterson。長身をギクシャクさせながらサイドから投げ込むシンカーは球威も素晴らしく、いわゆる技巧派サイドハンドとは全く別物。Victor MartinezはBOSで良く働いてくれましたが、失ったものも大きく、未だに先発補強でBOSが度々取り返したいという噂が立つほど出したのを悔やんでる選手。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Justin Masterson (ジャスティン・マスターソン)
Full Name: Justin Daniel Masterson
Positions: RHSP/RHRP
Born: March 22, 1985
Birthplace: Kingston, Jamaica
Resides: Beavercreek, Ohio
Height: 6-6
Weight: 250
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 2nd round, 2006
How Acquired: (1) Draft; (2) Free agent (December 2014)
Signing Bonus: $510,000
College: San Diego State
High School: Beavercreek HS (OH)
MLB Debut: April 24, 2008 (Boston)
How Left: (1) Traded to Cleveland with Nick Hagadone and Bryan Price for Victor Martinez (July 2009); (2) Released (August 2015)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

非常に長身で、ピッチャーらしい体格をしている。3/5スロットとも言われる、少し高めのサイドスローで、ややギクシャクとしたモーションで投げる。ベストピッチは言うに及ばず、素晴らしいプラスのシンカー。球速は84~94 mphとスピードを変えて投げることができる。現在は平均で93 mph。最速で98 mphまで出たことがあり、素晴らしく沈む。これが投球の7割を占める完全なシンカーボーラー。80 mph前半のスライダーも素晴らしいピッチで、右打者に対しては、シンカーとのコンボで威力を発揮し、多くのゴロを打たせる。77~81 mphのサークルチェンジアップは先発としては平均に届くかどうかというところで、かつては左打者を苦手にしていた。


[Background]

父親が教師で赴任していたジャマイカで生まれた。ちなみに母親も教師。当初はBethel大に入学するが、San Diego State大にトランスファーした。05年にCape Cod Leagueでリリーフとして投げ、10 SVを挙げてブレイク。カレッジでは2年までリリーフだったが、ジュニアーになってスターターに転向。この頃からカレッジのリリーフをスターターとして獲ることをしだしたBOSにドラ2でピックされる。カレッジの成績はしっかりしているが、素晴らしいというほどではなく契約金も抑え目。チームメイトに人気のあるキャラクター。


[Profile]

06' : SS-A Lowellでリリーフとして投げ。31.2 IP/0.85 ERA/20 H/2 BB/33 Kの素晴らしい活躍。シーズン後に、BOSが次シーズンの先発起用を決定した。

07' : High-A Lancaster/AA Portlandで先発として投げ、ERAは4点台とやや目立たない成績。Low-Aをスキップした上に、California Leagueの環境にもやや足を引っ張られた。

08' : AA Portlandでソリッドな活躍をし、Clay Buchholzなどの不調で先発の駒が足りなかったBOSへとコールアップ。スポットスタートでまずまずの活躍を見せた後、AAA Pawtucketに送り返されるも、シーズン中盤以降は、崩壊しかけのMLBブルペンの救世主としてセットアップに定着。夏の時点では、BOSのNo.1 Prospectと見なされるようになった。

09' : STではスターターとして好成績を残すも、Brad Penny、Tim Wakefield、John Smoltzなどのベテラン陣を外すわけにもいかなかったため、リリーフとして起用。悪くはないが、対左と言う弱点もあり、イマイチピリッとしない投球に終始。

09' July : Mike Lowell、Jason Varitek、David Ortizなどのベテラン陣にケガの不安もあり、POへの強化としてCLEからVictor Martinezを獲得。見返りとして、投のTop PrpspectだったNick HagadoneらとCLEへ。

09 : CLE移籍後はやや制球難。

10' : ローテは守ったものの、コマンド、対左といった弱点がもろに出て、やや不調。

11' : 再びPO争いをしたCLEの中でもローテの大黒柱の活躍。BOSが夏のフラッグディールで触手を伸ばすも、あっさり断られた。

12' : しっかりとイニングを稼ぎ、不振のチームの中で黙々と先発の仕事をこなした。

13' : 開幕からALトップクラスの素晴らしい投球。MLB No.1のゴロ率で、MLB全体でも有数の安定感を見せるエースの地位を固めている。

14' : CLEのエースとして開幕したが、足のケガを引きずって投げており、球速の低下もあって不振。夏のフラッグディールでSTLにトレード。

14' Dec. : Jon LesterとのFA契約に失敗した直後、同じく傘下出身のFA先発Mastersonとの1年契約が決まった。

15' : 先発ローテの一角として開幕したが、不調のチームに引き摺られたのか、自身も本来の姿を取り戻せず。DL入り後、ブルペンへ降格させられた。

15' Aug. : ブルペン移行で少し上向きにも見えたが、最終的にはDFA後リリース。

16' : PITとマイナー契約して再起を図るも、AAAで不振でブルペンへ。結局MLBには戻れず。

17' : LAD傘下のAAAで先発として投げるが、MLBでは出番なし。


[Comment]

BOSでは先発・リリーフどちらも対応できる器用さが逆に仇となり、不遇をかこった感。09年にPennyらを獲らずにしっかり彼を先発でガマンして使っていれば、今頃はしっかりとした生え抜きの先発になっていたんじゃないかと。そうすればJohn Lackeyなんて獲らなくても良かったかもな~とか。数字自体は凄く目立つわけではないけど、安定してイニングを稼げる若い先発はホントに重要。FAで帰ってきて欲しいな。

(15年追記)近年の下部組織が生み出したトップクラスの投手だけど、良い時期を他球団で過ごし、BOSでは目立った活躍ができずにBOSファンの人気者になれなかったのが残念です。

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