2011年2月4日金曜日

Former Sox Prospect Review: Alex Wilson, RHP

今回は、つい先日STのNRI(ロスター登録外招待選手)に選ばれた右腕、Alex Wilson。マイナーでは先発で投げているけど、リリーフなら昇格も早く、支配的なリリーフになれると言われている選手で、STに呼ばれたということは、今季中にMLBデビューもあるかもしれません。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Alex Wilson (アレックス・ウィルソン)
Full Name: William Alexander Wilson
Positions: RHRP/RHSP
Born: November 3, 1986
Birthplace: Dhahran, Saudi Arabia
Resides: Hurricane, West Virginia
Height: 6-0
Weight: 215
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 2nd round, 2009; 10th round, 2008 by Chicago Cubs
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $470,700
College: Texas A&M
High School: Hurricane HS (WV)
MLB Debut: April 11, 2013 (Boston)
How Left : Traded to Detroit with Yoenis Cespedes and Gabe Speier for Rick Porcello (December 2014)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

クリーンなメカニクスで投げる。速球はアマチュア時代に90 mphを記録し速球派と見られていたが、プロでは90 mph前半、最速95 mph前後。かつては80 mph前半のスライダーをアウトピッチとしていたが、MLB昇格2年目からは、80 mph後半の手元で鋭く変化するカッターを多く投げており、近年は速球とほぼ半々の割合。その投球スタイルもあり、奪三振率はあまり高くないが、安定した投球を見せている。


[Background]

登録ではWest Virginia州生まれとなっているけど、父親のJimが天然ガスの会社に所属する地理学者で、赴任先だったサウジアラビアで生まれた。その後、Louisiana州、Tennessee州、West Virginia州と引っ越し、HSからはWest Virginia州が実家となっている。08年のドラフト前も期待度の高いProspectだったが、07年にTJを受けたためスリップ。CHCが10巡目で指名するも契約せず。カレッジに戻る際に、Winthrop大からTexas A&M大にトランスファーした。09年ドラフト時のクラスはジュニアーだったが、1年をTJで休んでRed-Shirtになっているので、年齢的には08年のカレッジ組と同じ。

[Profile]

09' : Kendal Volzと共に、リリーフなら09年中のデビューも可能と言われたけど、BOSらしく先発として、SS-A Lowellでデビュー。36.0 IP/10 H/7 BB/33 Kとさすがというところを見せる。

10' : High-A Salemを順調にクリアするも、AA Portland昇格後は16 G/6.66 ERA/78.1 IP/95 H/34 BB/56 Kと苦しんだ。速球の低めへの制球、サードピッチの不足があったようだが、初のフルシーズンで疲労などもあったのかも。

11' : AA Portlandで開幕。奪三振率はもう一歩だが、しっかりと投げ、AAのAll-Starゲームにも出場。ただその試合では9回に登板も、1回を投げ切れず、Stephen Fifeのリリーフを仰いだ。終盤AAA Pawtucketに昇格。チームから傘下最優秀投手に選ばれた。

12' : AAAのローテで開幕も、MLBでAlfredo Aceves、Mark Melanconが開幕から立て続けに打たれ、急遽リリーフに転向、昇格に備えたが、その後MLBブルペンは持ち直し、むしろ先発が弱い状況に。マイナーでも今季は良い成績を残した右腕リリーフが多く、ややもったいないカンジにも。リリーフに移って以降も、奪三振率、被打率と平凡で、予想されたほど成績は伸びていなかった。オフにRule 5ドラフト対策で、40人ロスター入り。

13' : STからしっかりしたピッチングを見せ、AAAで開幕もJohn Lackeyのケガで空いた枠にコールアップ。4/11のホームBAL戦、2-3ビハインドの9回表にMLB初登板。1 IPを1 K無失点に抑えるデビューを飾った。サウジアラビア生まれの選手としては2人目のメジャーリーガーとなった。BOS首脳陣もできるだけ上で見たいと言って期待を掛けていたが、徐々に打たれるように。後半は右親指のケガでほぼ全休。

14' : 6月は大荒れしたが、AAAではソリッドな成績。MLBでもまずまず投げた。とは言え、MLBでは明らかに奪三振率も落ちているし、内容的にも平凡。

14' Dec. : Yoenis CespedesとRick PorcelloのトレードのパッケージとしてDETへトレード。

15' : DETでしっかりとしたミドルリリーフとしてブレイク。奪三振率こそ低いものの、被打率が良かった。終盤戦はPO戦線を脱落したチームにおいて、セットアップに昇格。

16' : 前年同様、三振は少ないものの、被打率が良く、フルシーズン投げて防御率2点台。しっかりとしたリリーフとして定着している。

17' : 少し被打率や防御率が悪化したが、DETのブルペンでフル稼働している。

18' : 奪三振率は相変わらずイマイチも、被打率が向上し、安定した投球を続けている。チームが再建期ということもあり、夏にはBOSのリリーフ補強の候補として取りざたされた。

19' : 近年の安定した実績にも関わらず、就職難にあえぎ、マイナー契約でMILへ。MLBへ昇格するも打たれ、8月にリリース。


[Comment]

AAでの打ち込まれぶりから、リリーフという声も強くなり、実際にBOSもリリーフと見ているようですが、TJからの回復期間というのもあるし、フルシーズンの疲労等もあっただろうから、大きくは心配していないし、急いでリリーフに移す必要もないと思っています。ただ支配的なリリーフになれる素材だし、今季中にデビューがあるのなら、それはそれで楽しみだし、活躍して欲しい。

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