2010年12月1日水曜日

Former Sox Prospect Review: Ryan Kalish, OF

今回は、今季MLBデビューし、その卓越した打撃力でProspectを卒業しつつある、Ryan Kalishです。 Daniel Bard以外、見事にドラ1勢がこけてる06年のドラフトは、下位指名に力を入れだした年でもありますが、Lars AndersonやJosh Reddickが若干伸び悩む中、しっかりとしたレギュラーに向かって成長中の期待株。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Ryan Kalish (ライアン・ケイリッシュ)
Full Name: Ryan Michael Kalish
Positions: CF/RF/LF
Born: March 28, 1988
Birthplace: Northridge, California
Height: 6-0
Weight: 215
Bats: Left
Throws: Left
Drafted: 9th round, 2006
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $600,000
High School: Red Bank Catholic HS (NJ)
MLB Debut: July 31, 2010 (Boston)
How Left: Non-tendered, signed with Chicago Cubs (December 2013)
Player Link: MLB.com, Fan Graphs, Baseball Reference, SP.com


[Scouting Report]

BOSの大好きな、いわゆる5ツールタイプのアスリート。入団後は左打ちのCFということでJacoby Ellsburyと比較する声があったが、身長は目立って大きくないものの、体格的にかなりがっちりしていて、Ellsburyよりもパワー、肩といった部分に優れるオールラウンダー。BALのNick Markakisがタイプ的には一番近いかも。元BOSの人気者Trot Nixonと比較する声もあり。とにかく打撃への評価が高い選手で、HS出身の割には完成された選球眼を持つ点が、1歳上のReddickよりも優れている。パワーは以前はさほど評価されていなかったけど、年々向上し、今では20発は打てると言われています。走りまくるタイプではないですが、20 SBをする力は十分にあり、理想的な2番、BOSのようなチームカラーであれば1番としてもフィットするはず。かなり筋肉を付けていることもあるが、生来のスピードがCFになるようなトップクラスの選手と比べると劣り、フルタイムのCFにはなれないと見る人も。肩は強いものの、RFとしては平均的で、守備自体の評価もすごく高いという訳でもない。Twinnerという言葉があって、Kalishを形容するのに良く使われますが、これはCFにはレンジが足りず、かと言って両翼でレギュラーになるにはパワー面が弱いという意味。しかし、年々パワーを増しているし、高出塁率も期待できるので、両翼でもレギュラーになれる可能性は低くないと思います。4th OFとしては十分すぎる力を持つし、安定した打撃力は魅力的。


[Background]

生まれはCalifornia州だが、北東部New Jersey州のHSに通っていたこともあり、ノースイーストコネクションということで、ファン受けが良い。Kalishもフットボールのコミットを持っていたアスリート。ボーナス要求に加え、上に書いたようにCFになれるかどうかへの疑問からスリップ。


[Profile]

06' : GCLでプロデビュー。SS-A Lowellとショートシーズンでプレー。

07' : SS-Aで、.368/.471/.540と大活躍で、BAなどのRankingに名前を連ね始めます。有鉤骨(いわゆるHamate)を骨折し、シーズンエンド。

08' : ケガが癒え、Low-A Greenvilleでフルシーズンデビュー。こちらでは.281とまずまずも、昇格したHigh-A Lancasterではコンタクトに苦しみ、またパワーもイマイチだったことから評価下落。ただ骨折の影響を引きずってプレーしていたことが原因だったそうです。HWBでもプレー。

09' : High-A Salemで開幕し、とうとう本領発揮。AA Portland昇格直後はやや苦しみますが、徐々にフィットし、こちらで13 HR、トータルで18 HRと懸案だったパワー面で大きな成長を見せ、期待度を回復します。AFLにも参加。ただこの頃からCFになれないんじゃないかという話が出始めます。

10' : STにかなり筋肉をつけて参加。両翼でのプレーを視野に入れてプレーすることに。AAで開幕しますが、Daniel NavaやDarnell McDonaldのコールアップもあり、150 ABでAAA Pawtucketに昇格。LarsやReddickが苦しむAAAで143 AB/.294/.356/.476/ 8 HRと素晴らしい成績を残し、7月31日にはMLBにコールアップ。シーズンの残りをほとんどMLBで過ごし、さすがにややコンタクトに苦しみ、K/BBも悪化しますが、163 AB/.252/4 HR/10 SBと1年目にしてはまずまずの成績。11年はOFに誰も獲らないとかでない限り、とりあえずはAAAに戻ることが濃厚ですが、MLBへの適応が比較的早そうな選手だし、J. D. DrewやMike Cameron次第では早めに出番があるかも。

11' : AAAで春先に肩をケガし、シーズンエンド。

12' : やや出遅れたが、マイナーでは順調。しかしMLBでは10年に見せたような輝きを放てず。攻守に不安定だった。

13' : 首の手術等でシーズン全休。一時は引退を考えているとも。

13' Dec. : オフにノンテンダーされてFAに。

14' : 再建期でチャンスが多いこともあり、Theo EpsteinさんのCHCへ。それなりには打ったものの、かつてのような輝きは見せられず。守備も負担の大きいCFよりLFで起用されることが多くなった。


[Comment]

とにかく、毎年成長してるし、非の打ちどころがない選手なんですが、ランキング等では両翼では...ということで評価が低い。BOSにはKevin YoukilisやDustin Pedroiaといった、こうした評価を覆して、MVP級の成績を残している先輩たちがいるし、彼らに続いていって欲しいです。

(13年追記)試合に出れないまま、ズルズルとDLでサービスタイムが増え、調停権を得てしまってノンテンダーへ。DL(特に60日)中もサービスタイムが加算されるのはどうにかならんのか...。まぁでもこうなる前に一旦DFAして契約を結び直すとかできなかったんですかね。

4 件のコメント:

BF さんのコメント...

個人的には.300/.400/.450くらいの
プレーヤーになれるんじゃないかと期待して見ています。
あまり頼りにならない年寄りたちを押しのけてシーズン途中にはレギュラーを奪ってもらいたいですね。
個人的には一番気に入っているのは
打撃でも足でも守備でも肩でもなく
面構えです。イケメンとかそういう意味でなくなんとなくですが「奴はできる」って感じがします。
直観的に。

ララさん更新頻度最近すごいですね。楽しませてもらってます(´∀`)

ララ さんのコメント...

BFさん

こんばんは~(^-^)いくら他のツールがあっても打てないってのは致命的ですしね。その点Kalishはコンタクトが凄くいいんで、今の状況からすると、結構近いうちにレギュラー掴んでも不思議じゃないかもですね。Kalishはイケメンじゃないかな、アゴ割れてるし(笑)。でも確かに仕事できそう!

最近はモチベーション(?)高いので、ちょくちょく更新してます(^_^;)でも補強とかトレンドとかけ離れたことばっかですが(汗)。長い文章が次々出てきて申し訳ない...

ya さんのコメント...

Majorに昇格してからTVでKalish見ましたけど、ボール球に手を出すけどストライクなら変化球も打てるって印象です。AL East(ていうか、NYのチームがいなければ)じゃなかったら、来年の開幕からMajorで使っても悪くないと思いますけどね。9番辺りで自由にやらせたら・・。
たぶん、すぐ使ってもAVG.250~.260は残すんじゃないかな。守備とか他の部分は大丈夫でしょw。

ララ さんのコメント...

YAさん

今年はMLB初挑戦だったし、ちょっとまだ見極めができてない感がありましたけど、選球眼の評価は高いから、そのうち慣れてくるんじゃないですかね(^-^)

走れるし、守備はもう少しかもだけど、4th OFならウチでももう使えると思うんですけどね。ただCameronがいるから、Ellsburyがトレードされない限り多分Minorスタートでしょうね。Cameron外すと右打ちいなくなるし、Drew、Cameronで確実に2枚は埋まると思います。