2010年12月8日水曜日

Former Sox Prospect Review: Casey Kelly, RHP/SS

今回はAdrian GonzalezのトレードでSDへ旅立った、Casey Kellyを紹介いたします。 ついこの間まで、BOS最高のProspectだった彼をこんな形で紹介することになるとは。

Photo from SoxProspect.com

[Player Data]

Name: Casey Kelly (ケーシー・ケリー)
Full Name: Casey Patrick Kelly
Positions: RHSP/SS
Born: October 4, 1989
Birthplace: Sarasota, Florida
Height: 6-3
Weight: 210
Bats: Right
Throws: Right
Drafted: 1st round, 2008
How Acquired: Draft
Signing Bonus: $2,631,000 ($3,000,000 deferred over five years)
High School: Sarasota HS (FL)
MLB Debut: August 26, 2012 (San Diego)
How Left: Traded to San Diego with Anthony Rizzo, Reymond Fuentes, and Eric Patterson for Adrian Gonzalez (December 2010)
Player Link: MLB.comFan Graphs, Baseball Reference, SP.com, Youtube


[Scouting Report]

6'3"と長身で、高卒の選手としてはがっしりとした体格ながら、抜群の運動能力を誇り、高校生の時は、投手、SSだけでなく、アメフトの花形QBとしても期待度の高い選手だった。本人としては野手の方が好きだと言われるが、体格・レンジ的にはSSとして残れないと言われており、野手で行くなら3Bとも。肩は非常に強く、またグラブ捌きは滑らかで、フィールディングも高く評価される。打撃は未完成だが、それとは正反対に成熟した守備をすると言われ、またその守備力は投手になっても生かされており、9人目の野手としても高く評価される。将来はGGを獲るかも。打者としてはかなり未完成で、ボールの見極めに難がある。パワーはM-IFとしては素晴らしいが、3Bとして見ると平均程度か。一方投手としては、年齢の割に素晴らしく完成された選手で、コマンド・変化球へのフィーリングも素晴らしい。速球は90 mph前半で、最速は以前は93 mph程度でしたが、体格の成長もあって大きく伸び、96 mphまで出したそう。ムーブも素晴らしく、良く沈む。12-to-6のハンマーカーブは当時ドラフトクラスで最高とも言われたプラスのピッチで彼のベストピッチ。チェンジアップもカーブほどではないにしろ、プラスの球種になると言われる。コマンドは素晴らしいが、11年は体格の成長もありややバランスを失った。 エースというにはわずかに球速に欠ける印象で、二番手タイプと言われるものの、今季大きく球速を伸ばしたし、この球威を安定して保った上で、以前の卓越したコマンドを取り戻せば、Cliff Leeのようになれるかもとも思います。


[Background]

ドラフト時のランキングはBA #19。アメフトのコミットメントがあり、全体#30まで落ちてBOSがピック。5年間で$3Mとスロットを大きく超えるボーナスで射止めました。ドラ1にはセーフティーなピックを好むBOSが高校生にこれだけつぎ込んだというのが、彼の完成度の高さの裏付け。


[Player Profile]

08' : BOSは投手として見ていましたが、本人の希望もあり、SSとしてGCLでプロデビュー。SS-A Lowellに昇格後はそれなりの成績を残したものの、投手として育てて欲しいと多くのファンが思ったかも。

09' : 投手にチャレンジすることを受け入れ、Low-A Greenvilleで投手としてフルシーズンデビュー。9 GS/1.12 ERAと高校生で投手としてプロデビューしたばかりとは思えないような素晴らしい成績を残し、さらには19歳にして、High-A Salemに昇格後も8 GS/3.09 ERAと抜群。BOSのみならず、マイナー全体でもTop Prospectの1人と認識されるようになりました。シーズン後半は、再び野手に挑戦。Low-Aでプレーしますが、AVG .224と散々。AFLでも打てずで、秋にはとうとう本人も投手としてのキャリアを積んでゆく決心をした。

10' : ややアグレッシブに、AA Portlandでスタート。体格が成長し、速球の球威が伸びたと評判になったが、バランスを崩したのか、コマンドに苦しみ、被安打、BBが急増。21 GSでERA 5点台と少し期待外れに。AFLでは疲れもあったのか、球速も出ていなかったようですが、それでもBAのJim Callisさんをはじめ、スタッフの成長が好評価で、期待度はほぼ維持。

10' Dec. : 来季への期待をしていましたが、Adrian GonzalezのトレードでSDへ。彼なしでは成立しなかっただろうと言われ、BOSとしても苦渋の決断ではありましたが、MLBで最高の打者を得るには仕方なかった部分も。SDでの活躍に期待したいです。

11' : SD傘下AAでイマイチ。奪三振率が低下し、被打率も上昇。コマンドがやや乱れているとも。

12' : 春先はケガに悩まされたものの、復帰後はAA/AAAを支配。8/26にMLBデビュー。初戦を6.0 IP/3 H/2 ER/2 BB/4 Kと素晴らしく投げ、初勝利を飾りました。

13' : 春にTJを受け全休。

14' : 後半戦にTJから復帰、少しずつ投げ始めた。

15' : SD傘下AA/AAAで防御率5点台と不調。100 IP近く投げており、健康には戻っているものの、かつてのスタッフを取り戻せていない。キャリアで始めてリリーフ登板も。

16' : リビルド期間のATLでローテとして投げるも、ERA 6点近い内容。AAAではまずまずも、三振が取れていない。

17' : Theo Epsteinに誘われCHCへ加わるも、かつての姿は取り戻せず。

18' : SFのAAAでPCLということも考えればまずまずの投球。チームがコンテンダーでは無かったこともあり、MLBでもチャンスを得た。満足とは言えないが、復活の兆しも。

19'-23' : 韓国リーグで活躍。


[Comment]

09年が素晴らしすぎただけに、今季の不振はちょっと驚き。ただ三種類のプラスの球種を投げるようになると言われ、3番手以上の先発になれそうだっただけに、ここでトレードに出してしまったのは悲しい。Adrian Beltreと契約して保持していた方がという気持ちもある。そんなに遠くない将来MLBで見れるでしょう。楽しみにしたいと思います。

(12年追記)トレード相手となったA. GonzalezがBOSを去った直後にMLBデビュー。素晴らしい投球で初勝利を飾っています。はぁ、Kelly、Anthony Rizzo...。

2 件のコメント:

BF さんのコメント...

こんばんわ。
ケリーはやっぱりどうしても外せないピースだったみたいですね。

クロフォード!とAゴンに超大型契約してしまったしこれからはよりマイナーで育て上げることが重要になってきますね。

ララ さんのコメント...

BFさん

最近のドラフトも評価は高いんですけどね~。何かプレミアムなProspectに欠けてて、リスクを冒しても、ちょっとプレミアムな投手を獲っとかないと、トレードもしづらいですよね。

Kellyはとても残念だったけど、Ranaudoには代わりに、どこからも欲しがられるようなTop Prospectに育って欲しいです。